納豆博士からビタミンK2が除去されているのはナットウキナーゼの働きのため
納豆博士はビタミンK2が除去されています。
これは、血液の抗凝固薬であるワーファリンの効果を弱めることがないようにするためです。
ビタミンK2とワーファリンとの関係
ビタミンK2とワーファリン(ワルファリン)は、血液凝固に関与する異なる物質です。
ワーファリンは抗凝固薬であり、血液凝固を抑制します。
一方、ビタミンK2はカルシウムの代謝と骨の健康に関与するビタミンです。
ワーファリンは、ビタミンKに依存する凝固因子の生成を抑制するように働きます。
簡単に言えば、ワーファリンはビタミンKによって凝固因子が作られないようにします。
ビタミンK2は体内で血液凝固因子を生成するのに必要な役割を果たしていますが、ワーファリンはその働きをブロックするのです。
この結果、ワーファリンは血液の凝固を遅くし、血栓の形成を予防する効果を持ちます。
ワーファリンを服用している場合
ワーファリンを服用している場合、ビタミンK2の摂取が多いとワーファリンの効果が弱まるおそれがあります。
ビタミンK2の摂取量が、ワーファリンの効果に影響を与えるおそれがあるため、医師はビタミンKの摂取制限を勧めることがあります。
医師は個人の状況に応じて適切な指示をしてくれますから、ワーファリンを処方されている方は、ビタミンK2の摂取量については医師の指示に従うべきです。
ナットウキナーゼとビタミンK2の関係
納豆博士からビタミンK2が除去されているのは、ワーファリンとの関係だけではありません。
ナットウキナーゼとビタミンK2との関係も理由になります。
血液凝固と血管の健康に関連してナットウキナーゼとビタミンK2には関係があります。
ナットウキナーゼは血栓の形成を防ぐのに役立つ
ナットウキナーゼは、大豆の発酵食品である納豆に含まれる酵素です。
ナットウキナーゼは、フィブリンと呼ばれるタンパク質を分解する働きがあります。
このフィブリンは血液凝固に関与する物質であり、ナットウキナーゼが血液を凝固しにくくすることで血液の流れを改善するとされています。
つまり、ナットウキナーゼは血液の循環をサポートし、血栓の形成を防ぐのに役立つとされているのです。
ビタミンK2は血管の健康維持に役立つ
一方、ビタミンK2は、カルシウムの代謝と骨の健康維持に関与するビタミンです。
ビタミンK2は、カルシウムを骨に蓄積させる一方で、動脈壁や血管内のカルシウムの異常沈着を抑制する働きがあります。
ビタミンK2は血管の健康維持に重要な役割を果たし、動脈硬化や心血管疾患のリスクを低減するとされています。
ナットウキナーゼとビタミンK2は拮抗することも
ナットウキナーゼとビタミンK2は、血液凝固と血管の健康に対して異なるアプローチを持ち、相補的な効果をもたらすとも考えられます。
しかし、一部の研究において互いに拮抗(相反する)作用を持つ可能性が示唆されています。
これは、ナットウキナーゼが血液凝固を抑制する一方で、ビタミンK2がカルシウムの凝固を促進するためです。
ナットウキナーゼとビタミンK2を同時に服用すると、必ずしもナットウキナーゼの効果が発揮されるとは限らないのです。
納豆博士からビタミンK2が除去されているのは
以上のとおり、納豆博士からビタミンK2が除去されているのは、
- ワーファリンとビタミンK2との関係
- ナットウキナーゼとビタミンK2との関係
とからです。